勘違いしていた。
当たり前のことに当たり前に自然に反応すること、いつしかそれがつまらないことだと思っていた。普通のことしか考えられない自分がつまらない人間であるかのように。
自分の感情をないがしろにしてきた。だからか最近、感情の動きが鈍い。
元々鈍いタイプの人間ではあったけれど、どんどん鈍化していっている。
それはたぶん、その時その時に湧いた感情を素直に表現してこなかったから。
なんてもったないない。
嬉しい時に嬉しいと、悲しい時に悲しいと言わなきゃ。
素直にならなきゃ。
最近気づいたんだけど、大人の会話を聞いていると、誰にでも言えるような普通のことを言っていることが多いんだよね。みんな特別なことはそんなに言ってなくて、それで十分なんだよね。自分だけの特別な体験や感情じゃなくて、ともすればその場に沈黙を作らないためだけにあるような軽い雑感、みたいなものでいいのだ。